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すけっち
通信No.2(2006.10)より

奥田瑛二監督が故郷で撮影する二本目の作品「長い散歩」。
緒形拳さんが演じる主人公 元高校校長安田松太郎が家庭崩壊の末、たどり着く古いアパート、そこがこの作品のメインセットだ。
監督の学生時代からの友人である不動産会社社長、長江氏が地元の利を活かし春日井市で、すでに住民は立ち退き、取り壊すだけの物件を探してくれていた。
さっそくロケハンに。

台本の設定どおり二階の隅が主人公の部屋。隣がこの映画の重要な役である少女の住む部屋、に決定される。



最初、アパートの中は時間と天候に拘束されず撮影出来るスタジオセットのつもりだったが、主人公安田松太郎が途中頭を剃って坊主になるのだが、監督の意向でかつらをつけないことになる。それによって、順撮りしなくてはならず、スケジュール調整ができず、結局、春日井市のアパートで外も中も撮影することになった。

しかし前筆のとおり、アパートは取り壊すとのことで、自由に使ってよいことになり撮影所の様に壁を取り外し出来る様に改造。外壁はこちらのイメージどおりに塗装し、駐車場のアスファルトを剥がし、家庭菜園や、物置、垣根などを作った。

一番大変だったことは部屋の中。前に住んでいた人が、猫を何匹も飼っていたらしく、それも糞尿させ放題、壁や建具は荒し放題、業者に頼んで一応リニュアルはしたが臭いは全然消えず、あらゆる手段を試し,やっと撮影にまにあった。それと,家庭菜園、即席なので,どこかで栽培しているものを移植するしかなく、近くの農家からネギなどを譲ってもらい植えてみたがすぐにへたってしまう。仕方なく針金を通しまっすぐにしたり、今となっては笑い話だが、たいへんだった。


また、最後に松太郎が出所する刑務所、本物はもちろんに借りることはできず、監督のイメージである刑務所の門の前が何処までも続く並木道でなくてはならず、しらみつぶしに探したがそんな場所はなかった。
ところが,偶然同じ春日井市にある王子製紙の広大な工場の中に長い並木道が何本もあるのを見つけ,早速交渉に。ついていることにここも先程の長江氏の友達が、工場の警備の責任者と知り合いで、スムーズに交渉することができた。おかげで、並木道の端に,刑務所の門と塀のオープンセットを建てることが出来た。


●美術助手 長谷川真弘、装飾 相田敏春、小道具 中村聡宏、装飾助手 米本純子

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